独断と偏見で綴る,ジャイアニズム報告

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そうだったのかッ!『もののけ姫』。物語の奥行きを感じるエボシとジコ坊の裏設定。

もののけ姫』がより深く理解できる!エボシとジコ坊の裏設定

映画版『もののけ姫』は、最後まで語られていない勢力関係や素性もあり、複雑で分かりづらいという面があります。しかしそれは“映画のなかで語られていない”というだけで、宮﨑駿監督の頭のなかには存在しているようです。

今回は、そんな『もののけ姫』をより深く理解する上で重要なキャラクター、 エボシとジコ坊の語られざる過去と設定 を、書籍『「もののけ姫」はこうして生まれた。』にある宮崎監督が書いたメモからご紹介したいと思います。

 

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■エボシ御前 

「辛苦の過去から抜けだした女。海外に売られ、倭寇の頭目の妻となり、頭角を現し、ついに頭目を殺し、その金品を持って自分の故郷に戻ってきた。ゴンザは、その時ついて来た唯一の配下。侍の支配から自由な、強大な自分の理想の国をつくろうと考えている。シシ神の森は誰の領地でもなく、シシ神に属している。その地を手に入れ、刃向かう猪神や山犬を退治すれば、ただの製鉄民ではない権力を手に入れうる場所にいる。」

エボシの凄絶な過去。これでエボシが豪胆な行動力を有し、神々を前にしても怖気づかず、タタラ場を率いる能力を持っている理由が明らかになったのではないでしょうか? 彼女が石火矢を持っているのは、倭寇の頭目の妻となっていた時のコネクションによるものであり、売られた女を救っているのは、自身が売られた過去を持つから というわけですね。そしてゴンザがかつて倭寇であったという過去も明らかになりました。

 

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■ジコ坊

「非人の頭らしい。全国の情報を集め、裏側の商売に徹している。エボシのもたらした石火矢を配下にしこんで、エボシのタタラ経営に加担した。要するに傭兵の口入れ屋のようなものだが、本心はシシ神の首にある。エボシが独自の石火矢隊(女達の)を組織したことに危機感がある。乙事主が勢力を結集したことを好機として、森がタタラを攻撃している間に、天皇の書状と情報網で集めたジバシリ、悪党共と、自分の配下を組織して一挙にシシ神を殺そうとはかる」

この場合の「非人」とは、中世では神人=神の直属民や、供御人=天皇の直属民と呼ばれた人々を指しているそうです。さらに『「もののけ姫」はこうして生まれた。』著者の浦谷さんによると、こうあります。

なお、映画中に柿色の衣を着ている人々が登場するが、中世では、神人(神の直属民)、供御人(天皇の直属民)と呼ばれる人々が、黄色い衣や柿色の衣を着て、一般平民と区別されていたという。また、ジコ坊がシシ神殺しのために天皇のお墨付きを持ってくるが、例えば、古い大きな木を切る時に、宗教的権威である天皇家から勅許をもらって切れば、タタリがあったとしても天皇家に行く、というようなことが行われていたのであった。

これでジコ坊が何者なのか、エボシとの関係、天皇の書状を持っている理由が明らかになりました。ただし、「なぜシシ神の首を欲しがっているのか?」という点は未だ判然としません。誰かの命なのか、個人的な事情なのか…想像の余地がまだ残っている作品です。

引用元:http://flying-fantasy-garden.blogspot.jp/2014/07/blog-post_31.html


この作品はDVDが擦り切れるくらい何度も観た。
確かに見れば見るほど登場人物の背景を想像してしまいます。
ここには挙げられてないが、アシタカが故郷の許嫁であったカヤから貰ったネックレスを山犬を通じて、サンに渡してしまうのがどうも理解できない。
故郷を追われる際、「私はいつもカヤを思おう」と言ってたはずなのに…
まだまだ、裏設定がありそうですね。続きは書籍で…